特集|大人も読みたくなる絵本 vol.1

新しい不定期連載のコンテンツとなります。
こどもだけでなくおとなも楽しめる
素敵な絵本をご紹介します。

 

夜寝る前のひととき

 
こどもが少し大きくなってきて、
ちょっとずつですが心にも余裕がでてきました。
夜寝る前のひとときを絵本を読んですごす。
そんなことも毎日のごはんと一緒で
こどもの心の栄養になるのかな。
そんなことを思いながら一緒に絵本を読んでいます。
 

私のこども時代

 
自分が本を読めるようになったのは
いつのことか、正確なことはわかりませんが、
比較的はやく読めるようになったと思います。
休み時間は校庭で遊ぶより断然図書室で過ごすのがすきで、
図書館で借りられる「10冊」が不満な子どもでした。
もっともっと借りられればいいのに。
そんな風に思って放課後は図書館通い。
 

物語の中にずぶずぶ入っていくかんじ

 
私を虜にしたのはあの、物語を読んでいるときの
自分がそのお話しの中に入っていく感じです。
あの感覚は何にも代えがたい。
ストーリーを追いながら、
まるで自分が登場人物のひとりにでもなったかのような、
あの感覚。
あの感覚を知っているのと
知らないとじゃ人生の豊かさに大きな違いがある。
そう思っているので、
自分の子どもには本が好きな子になってほしいなぁ。
 

読み聞かせじゃなくて一緒に読む

 
最近手に取った「子どもはみんな問題児」は、
(この本もおすすめです。)
「ぐりとぐら」の作者である中川季枝子さんが書かれた本ですが、
読み聞かせでなく一緒に読みましょうと表現していました。
私もそう思いますし、せっかく一緒によむなら
出来れば大人である私も一緒に楽しめる本を
読みたいと思います。
 

大人も読みたくなる絵本

 
子どもが産まれるまで、
かなり長い間遠ざかっていた絵本の世界ですが、
色々みてみるとかなり奥深い世界ということに気付きます。
自分が小さかった頃読んだ本も、
改めて読んでみると新鮮だったりして。
感じ方捉え方も当時と違っていて、
新しい発見が!
そんなおとなになって読んでも面白い絵本を
ゆるりとご紹介します。
 

名作もうなずける!!ちいさいおうち バージニア・リー・バートン文・絵 石井桃子 訳

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いわずと知れた名作ですが、
私はこどものころには読んでいなかったのか
すっかり内容は忘れていました。
 
読んでみるとともすると固い問題提起になりがちなお話しが
あたたかくてかわいらしい絵で
つづられているのでさくさく読めます。
 
3歳や4歳の子にもわかりやすい言葉で表現されているので、
読んでいる間じーっと聞いています。
前半の都市化する前の
四季おりおりのこどもとリンゴの木の描写がすてき。
穏やかで豊かな自然の中で、
のびのび遊ぶ子供達と
それを見守るリンゴの木が優しく表現されています。
こころがほっとする。
 
都市化したまちの中でちいさいおうちは
おひさまもお月さまもほしもみえなくなってしまったと
しょんぼりしてしまいます。
ここでこどもたちもちいさいおうちと一緒にしょんぼり。
 
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最後にちいさいおうちは再び
昔のような何もないのはらのまんなかにひっこしますが、
お日さまがみえてお月さまやほしがみえて、
ことりのさえずりがする。
四季がありありと感じられる場所や
しずけさが今の私たちにとっても
ものすごく貴重なんだよなーと思います。
 
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大人になって読んでよかったなと思える本だと思います。
裏表紙もかわいい。(よくみると馬車からトラックまで乗り物の変化が描かれています。)
 

しろとくろで描かれたうさぎのラブストーリー しろいうさぎとくろいうさぎ ガース・ウイリアムズ 文・絵 まつおかきょうこ 訳

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こちらも名作ですね。
この本は読んだ記憶があって、
手にするととても懐かしい気持ちになります。
 
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それでもしばらく読んでいなかったので、
こどものころ読んだ印象とちょっと違ってかんじました。
改めて読んでみると
とても素敵なお話と絵だったことに気が付きます。
トーンもしろとくろの派手な色目のないかんじ。
絵本はカラフルなものが多いので、
色味だけとってみてもとっても大人っぽい。
 
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しかし、絵本の中にでてくる、
どんぐり探しとかクローバーくぐりとか、
たんぽぽをお腹いっぱいたべたとか、
いちいち癒されます。(私だけ?)
大人になって読んで、
しろいうさぎが若干上から目線に感じましたが、(笑)
読むと心温まる。
シックな絵とのコントラストがまたいいなと思いました。
大人になって改めて読めてよかったなぁ、
そう思える1冊です。
 

子どもの頃からよい言葉に触れる ちいさなねこ  石井桃子 作 横内襄 絵

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これも名作。
こどもの頃は意識していなかったけど、
(そりゃそうだ)
絵本の世界で石井桃子さん、谷川俊太郎さんのシェアが
かなり大きいことに気が付きます。
「ちいさいおうち」も石井さんの訳だし、
翻訳も作も含め、おふたりのお力はおおきい。
私たちはおふたりの言葉によって
育てられたといってもある側面においては過言ではありません。
 
これは上の娘(4歳半)というより、
下の娘(3歳)にむかって読んであげることが多いです。
ねこやいぬが大好きなこの時期、
「読んでー」と持ってくることも多い1冊です。
 
こねこが外へでて色々なことを体験することを
うちの娘も感情移入して読んでいて面白い。
外の世界は危ないこともたくさんあるけど、
たのしいこともたくさんあることも事実。
そんな色々なことを体験しながら
少しずつ大きくなっていくんだろうな。
と私もお母さん猫になった気分で読んでいます。
 
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この本はことばの対比もとてもいいです。
ちいさなとおおきなが
よいさじ加減ででてくるので、
「ちいさい」「おおきい」という概念を理解しやすい。
短いけどとてもいい絵本だなぁと思います。
 

おとなもこどもも楽しめる絵本

 
これから自分への覚書という意味も含めて
ひとつきに3冊程度ご紹介できればなと思っています。
今振り返っても、私の子ども時代は
読書によってとても楽しい時間を過ごせました。
その読書の土台となる
寝る前に一緒に絵本を読むひとときを
私も大事にしたいと思います。
 
 

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