「日本民藝館へいこう」
去年の11月にとても久しぶりに東京は駒場にある
日本民藝館に行きました。
その時の展示は「柳宗理がみてきたもの」
柳宗理はご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、
民藝運動の中心的人物であった柳宗悦の息子さんで
工業デザイナーとしても有名な方です。
その展示自体も興味深いものでしたが、
何よりも民藝館の雰囲気に久しぶりに身をおけたことがよかった。
(ちょうど、その日は柳の邸宅であった西館もあいていて、
初めてはいることができました、)
民藝はすきだけれど、
がちがちの民藝派かと言われるとそうではないです。
それぞれはとても素敵だけれど、
現代的なマンション暮らしの中で
それらだけで固めるのはすこし難しい。
民藝はやはり民藝館のような(そこまではいかなくても)
日本の古民家の佇まいの中にあってこそ
なお一層素敵に見えるのではないかと思います。
展示をみたあと、館内のショップに立ち寄った際、
「日本民藝館へいこう」をふと手にしました。
目白の有名な古道具屋の店主が中心に書いている本なのですが、
この本がとても面白かった。
自分の感覚に近い形での民藝との関わり方でした。
なにはともあれ、民藝館は本当に居心地のよい美術館なので、
民藝に興味のない方にもおすすめです。
ゆたかな暮らしのエッセンスがぎゅっと詰まったような場所です。